Relentless Night 日記 Day0

 「The Long Dark」というゲームを最近はずっとやっている。カナダ北部の雪山に乗っていた飛行機が墜落して1人遭難した、という設定のゲームだが、サバイバルモード(サンドボックスモード)をメインでプレイしているのでほとんどストーリーは関係なく、ただただ雪山で生き残ることだけを目指している。広大なマップにプレイヤー以外の生きた人間はおらず、コミュニケーション要素の一切ないゲームであるが、その単純明快さがいいのかもしれない。

 プレイヤーはカナダ北部の雪山で、「寒さ」「疲労」「渇き」「飢え」の4種類のステータスがゼロにならないように生き延びていかなければいけない。これらのステータスがゼロになると「体調」(HP)が減少し始め、体調がゼロになればゲームオーバーとなる。サバイバルモードにゲームクリアは無いので、ゲームオーバーにならないように少しでも長い間生き延びようとするわけである。こう言ってしまえば簡単なように見えるかもしれないが、これがおっそろしく高難度であり、初心者殺しと言われるほどである。

 というわけで、せっかくブログを立ち上げたのに全く使っていないのはもったいないので、このゲームのリプレイを投稿していきたいと思う。ただ、通常のプレイは正直飽きるほどやってしまったので、「Relentless Night」というModを入れてプレイすることにしよう。このModがどんな効果をもたらすかはおいおい説明していくつもりだ。

初期設定

 基本的な設定は最高難度の「侵入者」を基準にしている。ただし、「急速時*1の体調の回復率」は「なし」にし、その代わりに「体調の回復率」は「高」に設定している。このゲームを御存じない方のために説明を加えると、このゲームでは最高難度の「侵入者」であっても「急速時の体調の回復率」は「中」に設定されているので、10時間*2睡眠をとれば32%のHPを回復することができる。ゲーム中、「飢え」のステータスがゼロになると1時間に1%の体調を失っていくが、1日24時間のうち10時間を睡眠、14時間を起床に割り振れば、起床中の14時間は全く何も食べなくても睡眠中の体力回復でおつりがくるわけである。この「Hibernation(冬眠)」と呼ばれる食料節約テクニック*3を不可能にするために、「急速時の体調の回復率」は「なし」に設定した。ただし、この設定だと難易度が上がりすぎるので、バランスを取るために平常時の体調回復率である「体調の回復率」は「高」*4にした、ということになる。海外ではこの設定を"Sleepwalker"と呼ぶようだ。

 他の設定はほとんど「侵入者」と同じであるが、Relentless Night Modの特徴を考慮して「オーロラの出現頻度」は「高」に設定した。

最初の夜

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全体マップ

  現在のバージョン(1.93)でプレイ可能な全エリア(一部の小さな「移動エリア」は除く)がこのマップに示されている。今回は「シンリンオオカミの山」をスタート地域にしたいと思う。マップの端近くにある*5このマップは上級者向けの特に厳しい環境(厳しい気象、少ない建造物)なので、開始したらできる限り早く「プレザント・バレー」方面に脱出しなければならないだろう。「謎の湖」や「沿岸のハイウェイ」は初心者向けのやや安全なマップなので、初心者はこれらのエリアから開始することをお勧めする。

 なお、バッジ実績は「ダークウォーカー」*6と「雪の中を歩く者」*7を採用した。

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シンリンオオカミ山の中腹からプレイスタート

 「シンリンオオカミの山」の地図が見たい方はこのリンクから確認できるが、ネタバレになってしまうのであまりお勧めはしない。このゲームは自分の足でマップを歩いて地形を明らかにしていくことを楽しむゲームであるという側面もあるので*8……。

 スタートした場所は「こだまする峡谷」付近の山の中腹、時刻はほぼ真夜中だった。時間帯はランダム設定になっており昼間にスタートできることもあるため、今回はかなり悪い時間帯にスタートしたと言っていい。見ての通りほとんど真っ暗で星明りだけを頼りに安全地帯に辿り着かなければならない。スタート時点ではプレイヤーはほとんど着の身着のままなので、猛烈な勢いで「寒さ」のステータスが削られていく(画像の左端のアイコンに3個の▽が付いていることが分かるだろう)。とりあえず何とかして暖を取らなければ命はないが、スタート時点のプレイヤーはマッチを持っていないのでそもそも火を起こすことができない。

 このマップにおいて断熱機能のある「屋内」は数少なく、マッチが手に入ることが期待できるものとなると山のふもとにある山小屋くらいしかない。というわけで、開始早々全力で山を下りていくことになる。途中で燃やせそうな枝木を拾い集め、倒木でできた木を渡り、熊を見かけて慌てて離れ、と苦労してなんとか山小屋にたどり着いた。この時点までで体調の30%余りを寒さで失ってしまったが、時間をかければ回復することができる。

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山小屋でマッチを見つけ火を起こす。とりあえずこれで今すぐ死ぬことはない。

 山小屋には予想通りマッチが落ちていたので、これを拾ってこれまで集めてきた枝木に火をつけて体温を回復する。持っていた空き缶で雪を溶かして沸騰させることで飲料水を作り、山を下りていく過程で集めていたレイシキノコやローズヒップのお茶を作る。レイシ茶やローズヒップティーの効果それ自体の世話になることはおそらくまだまだないが、これらのお茶は温かい状態で飲むことで寒さを和らげる(「寒さ」のステータスを回復させる)機能があるので、作っておいて損はないのだ。

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ウサギ狩りは序盤における貴重な食料獲得手段だ。

 まだ夜は明けないし、「疲労」のステータスにも余裕があるので山小屋の近くのクリスタル湖に生えているガマを回収する。ガマは150カロリーの食料になる茎と火口になる穂からなる便利な植物で、回収しておいて損はない。さらに、小石を拾ってウサギにぶつけて気絶させ、首を折って仕留める。安定的な食料確保の手段が限られる*9このゲームで、リスポーンするウサギは重要な食料源だ。ただ、首を折るときにウサギがあげる断末魔が耳に残るのだけが欠点だが……。

 ウサギから肉を剥いで焼いて食べ、飲料水を作りながら短時間眠り、を繰り返している間に夜は明けた。とりあえず最初の夜を生き残ることには成功したようである。

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山小屋から見える景色。このゲームの世界は美しい。

 火から何本かたいまつを作り*10、火のついたたいまつを持って山小屋から出る。火を持っていれば狼は恐れて近づいてこないし、たいまつから直接たき火に着火することもできるのでマッチの節約にもなる。

 こうして最初の夜を生き延び、シンリンオオカミの山から離れてプレザント・バレーへ向かうことができるようになった。しかし、屋内と屋外の行き来を繰り返していたためか体調は見えづらいところで悪化しており、この時点で山小屋を離れる判断は失敗だったかもしれない。

*1:「休息時」の誤字。海外のゲームなので所々日本語が甘いのは仕方がない。

*2:ちなみに、ゲーム内の1時間は現実の5分であるが、睡眠や一部の時間を消費する活動を行っている間はスキップされてもっと高速で時間が進む。

*3:10時間の睡眠中はさすがに飢えていては体調回復ができないので、この10時間睡眠に必要な750カロリー分の食事だけを摂取すれば1日を生きていけることになる

*4:1時間あたり1%の体調を回復する。

*5:最新のアップデートで「灰の谷」が追加される前は実際端だった。

*6:夜は疲労が溜まりにくいが、日中は疲労が溜まりやすい。

*7:スタミナの回復が20%早くなる。

*8:そもそも、この記事のようなリプレイ自体ネタバレではないか、と思わなくもない。ネタバレを本当に避けたい人はこの記事を読まずにプレイすることをお勧めする。

*9:ガマやレイシキノコ、ローズヒップといった植物はプレイヤーが一度回収するとその場所には二度と生えることはない。

*10:このゲームでは、燃えている火からたいまつを取り出すことができる。原理は謎だが、プレイヤーが沸かした水がたちどころにペットボトル詰めされるなど突っ込みをいれてはいけない要素は多い。